3Dグラフィックスを描画するときに必要な計算処理を行う半導体チップのこと。
高速のVRAM(グラフィックボード上のGPU専用ビデオメモリー)と接続され、グラフィクスを描画することに特化したプロセッサが多く集まったグラフィックボードに搭載される。

パソコンにおける頭脳部分に当たり汎用的で複雑な処理を行うCPUも、計算処理を行う半導体チップだが、GPUは主に画面の描画の処理など単純な処理に適している。
またCPUに比べて多くのコアを搭載しているため、同時に対応できる処理が多い。

スーパーコンピュータの多くがGPUを搭載している。
GPUは、ディープラーニングの世界でも利用されている。
ディープラーニングでは膨大な量のデータから特徴量を抽出する際に、無数の行列演算を行う。
行列演算を得意とするGPUを活用することで、学習期間を短縮できる。
GPUの行列演算の処理速度は、CPUの10倍以上といわれている。

GPUには、発熱の可能性があるというデメリットがある。
発熱を抑えるために冷却装置が必要となり、それが大きな電力を消費する。
高性能になればなるほど冷却装置や電力も大きくなる傾向があり、音がうるさいといったデメリットも挙げられる。
(GPUの種類によっては、このようなデメリットが緩和されているものもある。)

最近ではGPGPUという新しい技術も登場。
GPGPUは画像処理以外にも、CPUのように汎用的な処理を行うことができる。